このページでは、MBTIのよくある質問と回答をまとめました。
言葉選びが難しい部分があって、少し堅苦しい説明が多いですが、基本的な情報を提供するという目的で掲載します。
私は日本MBTI協会認定ユーザーですが、この記事は一般の方も入手できる書籍MBTIへのいざないを参考にしながら書いています。
全体像
MBTIとは
MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)は、ユングの提唱した心理学的タイプ論をベースに、米国人親子のキャサリン・ブリックスとイザベル・マイヤーズによって開発された性格検査です。
性格検査といっても、回答結果だけで診断するのではなく、有資格者のサポートを受けながら自己・他者理解を深めるプロセスを重視しています。
そのため心の働きを意識化する枠組み、メソッドと言えます。
どんなことに使えますか?
MBTIは人間の心の基本的なメカニズムを説明しているので、以下のような場面で広く使われています。
- 自己理解や自己成長
- 人間関係における相互理解
- リーダーシップやマネジメントのトレーニング
- キャリア開発
など。
カウンセリングや教育、キャリアといった、人の成長に関わる分野で幅広く活用されています。
MBTIのタイプとは何ですか?
MBTIは、ユングの心理学的タイプ論を日常生活に応用できるように開発されたメソッドです。ユングは、人間の心の働き(機能)を説明し、8つのパターンに分類しました。
MBTIで表されるタイプは、ユングが提唱した8つのパターンをさらに発展させ、16パターンに分類し、それぞれの頭文字を取ったものです。
ISTJ | ISFJ | INFJ | INTJ |
ISTP | ISFP | INFP | INTP |
ESTP | ESFP | ENFP | ENTP |
ESTJ | ESFJ | NEFJ | ENTJ |
参考:アルファベットは4つの指標を表しています。
16タイプと名前がついているものと何が違うの?
現在日本で実施できるMBTIは、米国CPP社と提携しているJPP株式会社から出版されたもののみです。商標として登録されているので、利用範囲に制限があります。
ユングのタイプ論を基にして「16タイプ」と名付けた書籍、サービスだとしても、MBTIではありません。
また内容によっては、ユングの理論とかけ離れた表現で「16タイプ」と名付けられているものもあります。
MBTIに関する書籍はJPPのプロダクトページで確認できます。一部はAmazonでも購入できます。
- MBTIタイプ入門
-
実際のフィードバックで使用されています
- MBTIへのいざない
-
専門的な内容が多いので詳しく知りたい人向け
フィードバック
フィードバックとは
フィードバックとは、有資格者(認定ユーザー)のサポートのもと、回答した本人が自分で自分の結果を検証する過程のことです。
なぜ自分でタイプを決めるの?
MBTIは心のメカニズムを説明する枠組みです。個人のタイプは、その人の意識のなかにあります。
質問紙の信頼性・妥当性は検証されていますが、限られた質問だけでは、一人ひとり異なる人間を完璧に表現することはできないと考えます。
結果だけもらえませんか?
MBTIは、受けた本人が自分でしっくりくるタイプを見出す過程をサポートすることを、有資格者(認定ユーザー)に義務付けています。
回答結果から性格を診断するものではなく、結果をきっかけに、自分にとって当たり前になっている心の働きを理解することを重視しています。
活用方法
タイプは仕事の適正判断に使えますか?
MBTIは、認知スタイルやコミュニケーションスタイルを明らかにするものです。性格の良し悪しや、能力、スキルの有無を見るものではありません。
そのため、タイプの情報のみで仕事の適正は判断できませんが、興味関心の方向や動機を知る手がかりになります。
タイプ同士の相性を教えてもらえますか?
タイプの情報だけで相性は判断できませんが、コミュニケーションを取る際の指針となります。
心理学的タイプ論は、何に興味をもって、どうやって解釈し、どんな反応をするかについての理解を助けるので、自己・他者理解に役立ちます。
正式な回答を確認したい方へ
正式な回答を確認したい方は、日本MBTI協会のサイトをご覧ください。
このページの主な参考文献:MBTIへのいざない