こんにちは、ももかですmomohsphss
ご相談を受けていて、境界線の話題になることも多いです。
直接「境界線を強くしなきゃと思うんです」と言う人もいれば、言葉は使わないけど、動きすぎてしまうことを改善しようとする人もいます。
で、境界線って実は柔軟性が高いものなんですよ。
自分を守りたいし、相手も傷つけたくないと思うと、刑務所の壁みたいな強固なものを作ろうとしちゃうけど。実際は、遊園地のように楽しく出入りができるものです。
楽しい境界線の作り方には2種類あります。
- 頭にイメージを浮かべて体感に働きかける
- 在り方を明確にする
この記事では、2種類の違いを説明したうえで、在り方を明確にする境界線の作り方を紹介します。慣れてくると、意識しなくても自然に引けるようになります。
心の境界線を作る2つの方法

境界線の作り方には2種類あります。
- イメージを使う
- 在り方を考える
合わせ技ができると効果が最大になるけど、在り方を考える方がコミュニケーションで幅広く応用できます。
イメージを使う方法
頭にイメージを浮かべて体感に働きかける方法は、
自分の周りが膜で覆われている姿をイメージする
両手で制止するジェスチャーをイメージする
といったやり方でイメージトレーニングをします。体に意識を向ける習慣をつけるためにも、試してみるといいですね。
在り方を考える方法
もうひとつは、在り方を考える方法です。
自分にできること、できないことを考える
YesとNoの範囲を整理する
こうしたやり方で自他の区別をしていきます。
イメージトレーニングに比べて、人間関係で実践しやすのがメリットですが、一筋縄にいかない特徴もあります。単純に断る回数を増やせばいいってものじゃない。
人と関わることを回避するだけが、境界線の強化じゃないんですよ。きちんと知ると柔軟性をもって、楽しい境界線を作っていけるので。
次から詳しく、在り方を考える方法について説明します。
ディズニーランドの境界線

在り方としての境界線は、刑務所の壁のように固く閉ざされたものではなく、遊園地みたいに楽しく出入りができるものです。
ディズニーランドを想像してみてください。パークに入るまでに
決まった金額のチケットを販売する
手荷物検査を実施する
チケットを機械に通してゲートを通過させる
という感じで、複数の方法で入場する条件を整えていますよね。数値、人的、物理とさまざまな基準を設けることによって、安心安全に遊べるわけです。
コンセプト(価値観)の境界線
さらにディズニーランドは、コンセプト(価値観)によって来園者を絞り込んでいます。
夢と冒険、ファミリーエンターテインメントといったウォルト・ディズニーの考え方をベースに、4つの鍵(SCSE)を掲げて行動の基準にしています。
Safety(安全)
Courtesy(礼儀正しさ)
Show(ショー)
Efficiency(効率)
こうした価値観によって、だれのために?何をするのか?どこまでやるのか?といった基準が明確になり、スムーズに行動できるようになります。
ディズニーランドは、来園したゲストだけでなく、キャストも充実感をもって働いていることで有名ですよね。(一時期、労働法の訴訟もありましたが…)
これが在り方を明確にして作る境界線です。
境界線は「自分とは何者であるか」を定義する
在り方としての境界線は、ヘンリー・クラウドとジョン・タウンゼントの著書<境界線(バウンダリーズ)>に詳しく記載されています。
私が自分と向き合う決意をしたとき、最初のころに取り組んだのが境界線を作ることでした。でも境界線に特化した書籍って少なくて、 Amazonで検索してポチッたのがこの本です。
帯の説明がコチラ↓
境界線(バウンダリーズ)とは、他者と自分を区別し、自分とは何者であるかを定義します。
引用:境界線(バウンダリーズ)
私は「自分とは何者であるか」という部分を在り方と表現してみました。

2018年に購入したとき、イメージを浮かべる方法しか試していなかったので、この本を読んでかなり具体的な行動に落とし込むことができました。
もし読みたい人は、ほかの口コミも確認してから購入した方がいいと思います。
私はすごく参考になったけど、読む人を選ぶ本です。口コミを見ても賛否がわかれていますね。
ヘンリーとジョンが相談を受けた事例から、実際の会話に沿って解説しているので、情報量が豊富なんだけど。聖書の引用が多かったり、日本語訳がわかりにくい部分もあります。
あと、厚さ3㎝あるので持つと重いです(笑)
境界線作りに挫折しないための7つの神話
境界線は病理として扱われやすいジャンルでもあります。これは境界線そのものが問題ではなく、境界線を作ろうとする行為にスポットが当てられているんですよね。
ヘンリー・クラウドとジョン・タウンゼントは、境界線の神話として以下の7つを挙げています。
境界線7つの神話
- 境界線を引くことは自分勝手である
- 境界線は不従順のしるしである
- 境界線を引き始めると、人に傷つけられる
- 境界線を設定すると、他人を傷つけてしまう
- 境界線は私の怒りを表す
- 他者が境界線を設けると私が傷つく
- 境界線は罪悪感を生み出す
ためしに<境界線>の部分を、断る、意思表示、自己主張などに置き換えてみると想像しやすくなります。
断ることは自分勝手である
断ることは不従順のしるしである
意思表示をすると、人に傷つけられる
意思表示をすると、他人を傷つけてしまう
自己主張は私の怒りを表す
他者が自己主張すると私が傷つく
自己主張は罪悪感を生み出す
どうでしょう、思い当たりませんか?
境界線そのものではなく、人間関係での自分の在り方に鍵が潜んでいるものです。
境界線は自分も相手も楽しめる価値観作り
心の境界線は重たく冷たいものではありません。
高い壁を作って敵の侵入を防ぐことでも、特定の人だけ囲って狭い世界に閉じこもることでもありません。
自分にとって、どんな人と、どんな風に、どうやって過ごすのが快適なのか?
在り方を考えることで、自分も相手も大切にしつつ、お互いに楽しめる境界線が作られていきます。
NOを言うことに抵抗がある人は、YESの基準から考えると感覚を掴みやすいですよ。