人に期待しすぎるのは良くないと言われてるけど、期待って悪いことじゃないんですよ。
「他人のことばかり気にせず自分の心配しなよ」と言い聞かせるけど、どうしても気になるんですよね。
良いところが見えるし、役に立ちたいと思うから。「ありがとう」って笑顔で言われると嬉しくて、なにを必要としているか無意識に考えてしまう。
だけど想像より反応が薄かったり、貢献していないように言われると「誰のためにやってると思ってんの!?」と怒りが湧いてきて、そんな自分に振り回されて疲れちゃう。つい人に期待して、裏切られた気持ちになって自分が嫌いになる。
なにを期待しているの?
期待にはポジティブとネガティブが表裏一体で含まれていて、なにを望んでいるかで意味合いが変わります。
ポジティブな期待
- 可能性を信じる
- 成長をサポートする
- 良い結果を得る
など。
相手の能力を見抜いて引き出すのが得意な人は、ポジティブな期待を寄せて成長をサポートできます。
ネガティブな期待
- 自分に都合よくコントロールする
- 損得勘定で仕向ける
- 異なる価値観を受け付けない
など。
相手が差し出したものを否定して、自分が納得できるものだけ受け入れようとする姿勢になります。つまり、なにを期待しているかで雰囲気が違うのです。
諦めは無関心ってこと?
人に期待しすぎて疲れてしまい、もうやだと感じると『諦め』という言葉が浮かびますね。
期待しないことと諦めって、なにが違うの?諦めるのは無関心になること?
精いっぱい向き合った結果
自然と期待するひとは、心の底から人々の成長を願っています。
可能性を信じて自分にできることを探し、感謝を押し付けないよう気を遣い、静かにそっとサポートしたいと思っています。
そのために自分のニーズは後回しで、「みんなが困っているから」と言って損な役回りも引き受けるんですね。人間に対して精いっぱい向き合っているのです。
だけど、いつも努力が報われるとは限りません。
本当は苦手なことも頑張ってるのに、自分の気持ちが相手に伝わってないと思った瞬間、怒りが湧いてきます。
人の能力や可能性を信じて真剣に接するのが当たり前だからこそ、周りと温度差を感じたとき悲しくなってしまうのです。
だから
諦める=無関心
という方程式になるので、それは辛い決断ですよね。
人類を考える
他者に対して「こうあってほしい」という感情をそれほど強く自覚しない人もいます。冷めているように見えますが、そうではありません。
特定の個人より社会全体の利益とか人類の進歩など、概念としての人々に意識が向きやすいのです。
期待の定義は人によって様々です。
そのなかでも、特定の個人に対して可能性を見出し、実際の行動で具体的にサポートするのがモチベーションになる人は、自然と期待の感情が生まれやすいでしょう。
なので、諦めとは関心を寄せなくなる(=無関心)と感じる傾向があります。
人に期待しない性格
自然と人に期待しない性格もいます。
- 目標や課題は自分の力でつかみ取りたい
- 人々の可能性より論理を組み立てる方が好き
- 自分がやりたいからやる
こういう意識になりやすいタイプ。
自分の力でつかみ取ると考える人でも、ひとりの限界を理解し人に協力を得ることもあるけど、あくまで基本は自分が責任を持つという意識です。
自分がやりたいからと考える人も、相手が好意的な反応をしてくれたら嬉しいけど、無くても気にならない。「好きでやってるから、それでいっか。」と思うので、相手のリアクションが自己評価に影響しにくいのです。
モチベーションだと自覚する
つい期待して振り回されて疲れちゃう人は、役立つことがモチベーションなのだと自覚すると能力を発揮できます。
周りの人が困っていると気になって、つい助けたくなっちゃう。感謝してほしくてやってるわけじゃないけど、感謝されないと怒りが湧いてくる。
なにを欲しているのか考えて役に立つのが好きで、「ありがとう」と笑顔で言われるのがモチベーション。
この文章を読んで、「当たり前じゃん。なにが特別だって言うの?むしろ自分がない普通の人間みたい。」と思った人は、自分の資質を甘く見てます!!!
人に期待するとき最初からネガティブな感情がありましたか?最初は純粋に助けたいと思っていませんか?
むしろ、わざわざ考えなくても体が勝手に動いているかも。
困っている人を助けるのは当たり前だと思うかもしれないけど、めちゃくちゃ努力しないとできない人もいるんですよ。
悲しくなるのは疲れているとき
人に対して落胆したり、怒りが湧いてきたり、気持ちが不安定になるのは疲れているときです。頭が回らない状態だと、「期待しすぎなのかな」と自分を責めがち。
諦めて無関心になれば、こんなに傷つくこともないかもしれない…なーんて考えだしたら、メンタルの緊急事態宣言が発令されていると思ってください!!
期待にはポジティブな意味もあります。可能性や成長を信じるからこそ、思うようにいかないとネガティブな意味に意識が集中してしまいます。
人を実際的にサポートするのがモチベーションなのだ、疲れがたまると「どうせ…」モードになるのだと自覚しましょう。そのうえで、ひとりの時間も大切にしながら、心身を労わってあげてください。