こんにちは、ももかです。@momohsphss
「落ち込むこともあるけれど、私この街が好きです」
このセリフは、魔女の宅急便で、キキが両親に宛てた手紙の最後に書いたもの。

うん、この言葉を使いたいために記事を書いたといっても過言ではない(笑)
生きていると悩みは尽きないですね。問題は次々訪れる。
「やっと乗り越えた!終わった!」と思っても、ステージが変われば、新たな悩みが生まれる。
悩まない人はいないとわかっていても、できれば悩みたくはないものです。
そんなとき「まだ悩むけど、前ほどではないなぁ」とか「落ち込むこともあるけど、でも好きなんだよな」と思えたら、悩みが力強いサポーターになるかもしれない。
それが、【悩みを弱体化する】という方法です。
ゼロにするより弱らせる
悩みに好き勝手させるのをやめ、人生を取り戻す決意をしたとき、何度立ち向かってもビクともしないと感じませんか。
問題の結末には「撲滅・解消」のほかに、「影響を減らす・弱体化」という道があります。
すべての悩みを一掃してゼロにするのではなく、問題から受ける影響を減らす(弱体化)という結果も考慮すると、希望が湧いてきます。
解消と克服の違い
解消と克服は意味が違います。
解消:今までの状態や関係、約束などが消えてなくなること。また、それらをなくすこと。
克服:努力して困難にうちかつこと
実は、私自身、少し前まで「解消」を使っていたんですね。だけど、問題が一切なくなる姿を連想させる気がして、使うのをやめました。
克服は、困難な状況を乗り越える意味です。こちらの方が、まだ適切な感じがします。
乗り切ると乗り越える
克服の意味に、「乗り切る」ではなく、「乗り越える」と使われているのがミソです。
乗り切る:乗ったままで向こうまで行き切る
乗り越える:物の上に乗って越え、向こう側に行く
乗り切るとは、人や物が終着点に辿り着いて終了するニュアンス。乗り越えるだと、「よいしょ」と越えて、さらに動作は続きます。
人生に訪れる悩みは、一時的に乗り切るものと、繰り返し乗り越えていくものがあります。
解消してゼロにするだけでなく、影響の受け方を変化させる選択肢も用意しておくと、挫折のリスクを防げます。
生きている限り不都合は生まれ続ける
自己啓発を含めて、メンタルの世界に触れるとき、理想と現実のギャップを埋めるには、上手くいかない原因を取り除く必要があると思いがちです。
- 自分を輝かせる仕事がしたい
- 毎日やりがいを感じて働きたい
- 親子関係を改善したい
- 自然体の私を愛してくれるパートナーが欲しい
- もっと自分の気持ちを優先して過ごしたい
こうした願望は、現在起きている不都合を消し去り、違う世界に行けば手に入る。不都合を乗り切る手法を身に着ければ、人生がラクになる。
言い換えれば、不都合が消えない限り、理想と現実のギャップは立ちはだかり続ける。
不都合を探し続ける無限ループ
これは、「目標を低く設定しよう」とか「あるものに感謝しよう」というメッセージではありません。
生きている限り不都合は生まれ続けます。それは、私たちは常に変化していて、ずっと同じ状態ではいられないからです。
人間には成長欲求が備わっているので、適度な不都合は成長の素になりますが、ありすぎると圧を強めます。
- 1秒も1日も落ち込まない、自分を責めない
- 親や子どもに一瞬たりとも不満を抱かず溺愛する
- 365日否定せず愛してくれるパートナーと出会う
こうした状況を手にしない限り、不都合の声が大きく響き続けることになります。
「このままでいいや」なんて思えない
偉そうに解説してるけど、私は解消のために、不都合を探しまくった経験者です(汗)
ずっと自分の扱い方がわからず、診断された病名を手放すために努力してきました。
「このままでいいや」なんて思えなくて、宿題を真面目にこなす学生のように、課題を見つけては取り組んでいたんですね。
問題を解決すれば幸せになれる
当時は全く気付かなかったけど、いま振り返ってみると、根底にあったのは「問題を解決すれば幸せになれる」という思考だと思います。
つまり、
いま目の前に存在する問題を乗り切れば、その後の人生では全然違う誰かみたいになれる
と思ってたんですね。
だけど、消しても、消しても、悩みは尽きません。
病気の症状がなくなれば、普通になって欲しいものはすぐ手にはいる、くらいに考えていたかもしれません。(自覚なかったけど)
私は、解消と克服、乗り切ると乗り越える、これらの意味を混同していたんですね。
落ち込むこともあるけれど、私、この街が好きです
ジブリ映画の魔女の宅急便で、キキが両親に宛てた手紙に「落ち込むこともあるけれど、私、この街が好きです」と書いているんですね。
大学生のころから、キキの生活が素敵だなぁと憧れていたけど、私自身は同じように感じることはありませんでした。
むしろ、そう思えるようになることが、社会人生活のテーマみたいになってた。
だけど最近は少しずつ、体感する瞬間を見つけられるようになった気がしています。
まだ悩むけど、前ほどではないなぁ
何度も同じような失敗が続き、自分のことを不甲斐なく感じる瞬間があるかもしれません。
全然成長してないなと思うけど、悩みの質は変化している可能性があります。
そして人生に訪れる悩みには、短期間で乗り切るものと、繰り返し乗り越えていくものがあります。
問題のレベルをゼロにできるものもあれば、影響の度合いを小さくすることで、「克服した」と感じられるものもあります。
影響の度合いを小さくするとは、「まだ悩むけど、前ほどではないなぁ」と思えるようになること。そして、問題から教訓を経て、次の問題に活かせるようになることです。
弱体化の道は、悩みが力強いサポーターになる可能性を教えてくれます。