性格とは、習慣的に繰り返す、感情・思考・行動のパターンのことです。
そのなかでも、もって生まれた性質によってカテゴリーに分類する性格タイプを知ると、自己理解が深まって生きやすくなるんですね。
自己理解って就活で使うことが多いので、「いい大人なんだから、現実から逃げて自分探しするなんてダメでしょ」みたいな印象を持つかもしれません。
でも実は、大人になってからの自己理解は心の癒しにつながるのです!
とくに、持って生まれた性格タイプを使って自己探求していくと、人間関係が楽になったり、仕事の充実感が増すヒントが見つかるので。
溺れるような息苦しい毎日を送っている人や、自分のことがわからず悩んでいる人に役立ちますよ。
性格タイプでわかること
性格は、もって生まれた気質と呼ばれる部分と、成長の過程で身に着けたパーソナリティに分かれます。先天的な気質をベースに、環境に適応するために後天的な人格が形成されるんですね。
もって生まれた性質を知っておくと、後天的に身に着けた部分にどう影響を与えているのかが、理解できるようになります。
ちょっと難しい説明になったけど、簡単にいえば「自分の傾向を知ると、相手の傾向も理解できるようになる」ってこと。
具体的には次のようなシーンで活用できます。
- ギクシャクした親子関係が緩和する
- ストレスマネジメントができるようになる
- 仕事の充実感が増す
- 自己否定が和らぐ
など
「なんだか馬が合わない」とか、「生理的に受け付けない」っていう人、いませんか?
または、自分と性格が違うと感じる部下がいて、どう頑張って嚙み砕いて説明しても、一向に理解が進まない。とか。
こうした人間関係の摩擦も、性格タイプから感情・思考・行動の背景を知ると、自分と相手が違う世界観をもっていることがわかります。
ゆるさが生まれる
自己理解って、ビジネスで使うイメージありますよね。就活のとき、強み・弱みを書き出したり、やりたいことを整理した経験があるかもしれません。
性格タイプを使った自己理解は、それとは少し違います。
性格タイプとは、普段自然に使っている心の働きについて、心理学の理論を使って紐解いていくものです。
強み・弱みといった捉え方ではなく、「そもそも質的に異なるもの」として考え、カテゴリーに分類します。
「○○ができる」とか、「××が得意」といった能力や、向き不向きといった適性とは切り離して考えるので、自己肯定感につながりやすい特徴があります。
- 溺れるような息苦しさ
- ギスギスした余裕のない感じ
- 張り詰めた緊張感
こうした感覚が薄れ、ゆるさが生まれるんですね。
参考:性格タイプとは?最初に知ると生きやすくなる3つのポイント
ストレスの傾向を把握できる
なぜ、「ゆるさ」が生まれるかというと、持って生まれた性質を知ることで、ストレスの傾向も把握できるからです。
性格タイプの代表格である、エニアグラムやMBTIでは、それぞれのタイプがモチベーションを感じやすい方向や、ストレス時にどうなるかを示しています。
各タイプは、興味関心の方向が違ったり、変化への対応方法が違ったりします。
自分自身が、どんな状況でストレスを感じやすいのか、逆に、どんな状況だと心のエネルギーを消耗することなく使えるのか。こうした傾向を把握すると、ストレスマネジメントがしやすくなります。
人生の目的
これは間接的な話だけど、モチベーションの方向がわかるので、そこから発展して人生の目的みたいなものも見えてきます。
- どんな環境で過ごしたいのか
- どんな人と付き合いたいのか
- 仕事を通して実現したいことは何か
こうしたテーマについて、自分なりの答えを知る手がかりとして役立ちます。
もって生まれた性質?あとから身に着けたもの?

先天的に身に着けた性格は「キャラクター」と呼ばれ、後天的に身に着けた人格は「パーソナリティ」と呼びます。
パーソナリティはペルソナの語源で、仮面という意味があります。
キャラクターとパーソナリティ、どちらも必要なんですが、次のような場合は心の不調の原因になる可能性が高まります。
- キャラクターが認められにくい社会・文化的な影響を受けている
- 周囲の期待とキャラクターが一致しない環境にいる
- 仕事で求められるパーソナリティに過度に偏っている
社会生活を送るうえでパーソナリティは必要ですが、過度な状態だと心身に大きく影響を及ぼします。
そこで、もって生まれた性質であるキャラクターにも意識を向けると、心のバランスが取れるようになります。
「本当か偽りか」ではない
もって生まれた性質と聞くと、「それが本来の私だ!」と感じるかもしれませんが、キャラクターもパーソナリティも、どちらも本来のあなたです。
キャラクターが本当の自分で、パーソナリティが偽物ってことじゃないですよ。
なので性格タイプを使って自己理解を深めるというのは、本来の自分に戻るとか、本当の自分らしさを知るとか、そういった類ではないんですよね。
偽りの自分を脱ぎ捨て、本来の自分に生まれ変わろう!みたいなメッセージではないのです。
本音と建て前
とはいえ、社会集団から求められることを意識しすぎると、本音と建前がわからなくなっていることって、ありますよね。
性格タイプを通して自己理解を深めると、この辺りの区別はつきやすくなると言っていいと思います。
ストレスや環境の影響から、その場その場に対処するような習慣ができていると、緊急事態宣言がずーと発令されているような状態なわけです。
マスクをしているときも、外しているときも、どちらも自分だけど。いつもマスクをつけていると、外したときの自分がどんな振る舞いをしていたか、わからなくなっているかもしれません。
性格タイプでは、マスクをつけている自分、外している自分、そのつけ外しは「どんなときに起きやすいか?」といった違いを知るのです。
自然なやり方でメンタルにアプローチする
内面に名前をつけて特徴を知り、対処方法を考える方法は、心理学以外にもありますね。医学であれば病名が指針になるし、占いなら生年月日が大事な情報です。
なかでも、心理学の枠組みから人間の内面を理解する方法は、自然なやり方でメンタルにアプローチしたい人に向いています。
数時間後に頭がスッキリ!みたいな即効性はないし、出生情報という客観的データもありません。過去から研究が重ねられてきた「心の働き」という枠組みを使って、自分の内面を紐解いていくんですね。
こうして説明すると、アンチ医療の人と思われそうだけど、私は自分が好きな方を選べばいいと考える派です。
人によっては、臨床データに基づいた医療のアプローチを使って生活に応用したいと思うだろうし、両方の良いとこ取りをしたいっていう選択もアリだと思う。
私はどちらも経験したうえで、自分が提供する側になったとき、性格タイプを使うと決めました。
薬に助けられたこともあったけど、もって生まれた気質・性格を使って自己理解を深めるほうが生きやすさにつながった実感があるので。あと、純粋に性格タイプの世界が好きなので、こうして説明しています。
性格タイプで自己理解を深める
自己理解というとキャリアアップとか、ビジネス分野で使われるイメージがあるけど。性格タイプを使った自己理解は、心の癒しにつながるんですね。
性格は、もって生まれた気質(キャラクター)と、あとから身に着けたパーソナリティに分かれます。
どちらも本当の自分ですが、人は気質をベースにして、環境へ適応するためにパーソナリティを作っていくので。
もって生まれた性格を理解すると、ストレスへ対処しやすくなったり、モチベーションが上がりやすい分野を特定しやすくなります。
もうひとつ。もって生まれた気質は生涯変わらないと言われているので、この部分を把握しておくと、周りの変化にも適応しやすくなります。
詳しい解説は下の記事を参考にしてください!