自分の名前が言えない男の子の話

音楽番組の MUSIC BLOODって知ってますか?

田中圭と千葉雄大の二人がMCをしている番組です。

普段テレビを見ないんだけど、何気なく流してみたら興味深いシーンに遭遇したので、紹介しようと思います。

自分の名前が言えない

ぼーっとテレビを見ていたら、男の子がプロデューサーに対して、「実は問題があって…」と告白するシーンが流れてきました。

あとから調べたら、男の子は児玉龍亮(こだま・りゅうすけ)、プロデューサーはKEN THE 390(けんざさんきゅーまる)という名前でした。どうやら、オーディションに落選した子に声をかけて、新たに男性グループを作るという企画のようです。

レコーディングスタジオらしき部屋で、テーブル越しに向かい合う児玉くんとKEN THE 390。そこで画面が黒くなり、ドーンという効果音と共にテロップが表示されます。

↓こんな感じ

自分の名前が言えない

次に画面が切り替わって、児玉くんが話している姿が映し出されました。

「吃音症で…だから問題になると思いました。」

児玉くんは、吃音症のために自分の名前を言おうとすると、声がうまく出せないことを告白したんですね。

なんの心の準備もないまま見ていた私は、KEN THE 390のリアクションが気になって、一気に集中モードに入りました。

それは武器だよ

児玉くんの告白を受けて、KEN THE 390は「それは武器だよ」と言いました。その瞬間、私は「あぁ、ありがち」とか思っちゃったんですね。

芸能界で売れるための差別化になる、みたいな意味で言っているのかなぁと勝手に想像しちゃったんです。ところが次に続く言葉に意表を突かれて感動!

KEN THE 390

吃音症そのものが武器という意味ではなくて。
ずっと戦って乗り越えるために頑張ってきた。そして、その問題を乗り越えた経験こそが、君の武器であり宝だよ

うわぁー(;O;)泣

とても良いこと言うじゃん!だれ

吃音症そのものを【個性】とするのではなく。吃音症を持ちながら普通に生活できるようになったことを褒めるでもなく。自分に降りかかった試練から逃げずに立ち向かった、ひとりの人間としての取り組みに着目しているからです。

ほんの一瞬の映像でしたが、とても温かい気持ちになりました。

人生に意味を見出すには他者が必要

ナラティヴ・セラピーの勉強をしていると、ひしひし感じるんですが。人は、ひとりで自分自身の人生に意味を見出すことはできないんです。

だれかに話して相手のリアクションをたしかめて、自分のなかに浮かんできた反応を体感することで、できごとに意味づけをしていくんです。

周りと比べて「私の努力なんて・・・」と自己卑下しちゃう経験でも、言葉にして相手に受けとめてもらったら、そこから違うストーリーとして新たに持ち続けることだってできる。

ただ、やっぱり日常会話では暗黙のルールがあって、どんなリアクションをするか?どんな話題を持ち込むか?といった見えない制約に満ちています。

児玉君とKEN THE 390の会話で言えば、多くの人がたいてい問題なくこなせる動作に困難を抱えていることを打ち明けられたときの、リアクションのマナーみたいなものって、なんとなく想像できるじゃないですか。

私たちは、仲の良い友達や家族でさえ話題を選ぶし、その経験が人生に対してどんな意味を持っているかなんて、そういう場を構造的にセッティングされない限りなかなか話さないですよね。

自分の経験をただ語る、ただ受けとめてもらう時間って、実は本当に少ないんですね。

なにを感じたか言葉で表現する時間を過ごす

ひとりで考えていると「こんな些細な経験」と思っていることも、人から「それについて、もう少し教えてもらえませんか?」と聞かれることで、実はとても大切なエピソードだったと気づく。たった一言の質問で、毎日の見え方が変わったりする。

人との関わりのなかで傷つくけど、その傷を癒すのも人との関わりなんですよね。

とくに、マイノリティな経験や感覚を持つ人は、普通に生活していたら気持ちを表現するチャンス自体が少ないので。ますます自分のことがわからなくなって、周りに合わせてしまいがち。

なにを感じたか安心して言葉にできる時間を過ごすことが、本当に大事なんです。

前からずっと考えていたけど。私はカウンセリングや企画を通して、自分のことを言葉にできる時間を提供したい。

何気なく遭遇した児玉くんとKEN THE 390のやり取りから、改めて強く認識させてもらいました。

児玉くん!がんばって!

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