こんにちは、ももかです。@momohsphss
長期コースのクライアントさんから言われて嬉しかった言葉があります。
ももかさんの言葉が責められているように感じます
文章だけ読むと、クレームかと思うじゃないですか。
でも、違うんですよ。
私が嬉しくなった理由は2つ。
- クライアントさんが自分の発している言葉を受けとめた瞬間だったから
- 一見ネガティブに思える反応を、素直に相手(この場合はももか)に伝えることができたから
です。
自分の気持ちを受けとめて、「こんなことを感じた」と相手に伝える。これ、日常生活でとても大切なコミュニケーションですよね。
カウンセリングのなかで、そのコミュニケーションの練習ができたことで、クライアントさんは素直に感じたことを言葉にする感覚を掴んだわけです。
だから、とても嬉しかったの。
リフレクション(照らし返し)の効果
クライアントさんが「責められているように感じる」と教えてくれたタイミングは、私がリフレクション(照らし返し)をしていたときなんですね。
リフレクションとは、話し手の言葉を使って、整理しながら反応することです。
馴染みのある言い方だと【オウム返し】です。
たとえば、

もう仕事に行きたくないんです



仕事に行きたくないんですね
こんな、やり取りですね。
気持ちや意図をくみ取って返す
何も考えないでオウム返しすると、話す側としては、
真剣に考えてくれない!
ただ聞くだけじゃなくて、もっと具体的な話をしてよ!
って感じてくるんですよね。
なので、
話し手の気持ちや意図をくみ取りながら、言葉にできない部分まで想像しつつ。
カウンセラーが自分の体を使って、鏡のように反射させて、お返しする。
こうした目的があるので、「リフレクション(照らし返し)」と言います。
簡単そうに見えて奥が深い。ここがカウンセラーの腕の見せ所だと、最近つくづく感じています。
言葉を発した瞬間に忘れている
じゃあ、なぜリフレクション(照らし返し)で、責められているように感じるのでしょうか?
私たちは、自分が話したことって、意外と覚えていないのです。
言葉を発した、その瞬間に自分が言ったことを忘れているのですよね。
で、ですね。
自分を責めるようなことを話したとき、相手が同じ言葉を使ってきたら、どうでしょうか?



もう、何もできないです



何もできないと思うんですね



本当は、仕事しないで1日中寝ていたいけど、
それじゃ生活できないじゃないですか。
でも、いつも続かないし、
どうしたら続くかなって、そればかり考えると
選択肢がない気がして



本当は仕事したくないけど、生活しなきゃいけない。
1日中寝ていたいけど、いつも続かないから、
どうしたら続くか、そればかり考えていて、
選択肢がない気がしてくるんですね
ね、イライラするでしょ?
つらつら話していると、自分が発した言葉さえ、ちゃんと覚えていないもの。
で、改めて他人から言われると、自分の言葉なのに、変な感じがする
居心地の悪い状態に共感される
自分で自分のことを悪く言うのは、なんとも思わなくても。
他人から同じ言葉を言われると、全身に棘が刺さるようにピリピリしてきますよね。
先ほどの例では、カウンセラーは話し手に共感しているんです。
- 何もできないと感じている
- 本当は仕事したくないと思っている
- 1日中寝ていたいと思っている
- 生活のために仕事を探したい
- 続けたいけど続かなくて、選択肢がない気がしている
こういう気持ちを、一緒に感じようとしているのですね。
「何もできない人間じゃないですよ!仕事を続けるには、休息も必要ですね」
と励まし、アドバイスするのではなく。
ただ、「そう思っている」という気持ちを受けとめて共感する。
これ、
話している側としては、居心地の悪い状態が続くので。
どうにも話題を変えたくなるし、カウンセラーに怒りも湧いてくる。
(本当は自分への怒りなのだけどね)
責められていると「私」が感じた
「責められたように感じる」と教えてくれたクライアントさんは、ももかが責めているわけじゃないと、わかっていたのです。
実際は、こんな文脈で教えてくれたんですね↓
ももかさんが、私を責めたり、いじわるで言っているわけじゃないのは、わかっています。
でも、ももかさんの言葉を聞くと責められていると感じるんです。
私って、本当にネガティブだったんだなぁって思いました。
ここからですね、このクライアントさんは、
自分のことは自分で幸せにする
自分が自分のご機嫌を取る
というスイッチが入って、少しずつ前向きになっていったのですね。
「私」を主語にするIメッセージ
とても素敵だなと思うのは、自然と「I(アイ)メッセージ」になっていたこと。
【私】を主語にして気持ちを伝えると、相手も受け取りやすくなるんですよね。
「ももかさんの言葉を聞いた『私』は、責められていると感じる」
ここで、YOU(あなた)を主語にすると、
「ももかさん(あなた)は私を責めている」
になります。
カウンセリングでYOUメッセージが来た場合、それはそれで、心理分析をしつつ真摯に対応しますが。
日常生活では、一発で信頼関係が破綻する可能性もあるので、注意したいところです。
まず自分の気持ちをキャッチする
I(私)を主語にして気持ちを伝えるのって、まず、自分が自分の気持ちをキャッチする必要があります。
それが自己否定に繋がる内容であれば、直視するのもしんどいし、勇気が入りますね。
細かく分解すると、こんな流れ
私は本当に、ネガティブなことばかり言っていたんだなぁ
そんな私がいるのも事実、これが、いまの私なんだよね
あなたの気持ちは理解しているけど、私は、こんな気持ちになりました
日常会話でも、ここまで丁寧に気持ちを伝えられる人って、なかなかいません。
だから、クライアントさんが教えてくれたとき、とても嬉しかったのです。
カウンセリングは練習の場でもある
会話だけで、ここまで自分と向き合うことができる。
カウンセリングって、本当に神秘的で生命力を感じられるので、奥深いなぁと思います。
で、ネガティブなことも伝えられる関係を築けて良かったな、と思いました。
「ももかさんに悪いから黙っていよう」
ではなく。
「不満を言ってやろう」
っていう意図でもなく。
素直に自分が感じたことを教えてくれた。
この出来事があって、なおさら絆が深まったように感じました。
カウンセリングって、人間関係の練習の場でもあるんですよね。
習慣になっている心の反応が出てくるので、そこに気づくことも【自分と向き合う】ですね。
今後も、「この人に話したい」と思ってもらえるように、もっとスキルを磨きたいと思います!
それでは~